「さ、掃除をしよう」と思ったとき、まず、身近なところから始めますよね。
一方で、あまりにも散らかりすぎて、「掃除の仕方がわからない…」なんて方もいるでしょう。
では、掃除のプロはどのように掃除をしているのでしょうか?
実は、「まずはリビングから」「散らかっているところから」ではなく、
「掃除した場所をまた汚さないようにする」
これを重視しています。
そこで今回はプロの掃除の仕方と、掃除の一連の流れを解説します。
関連:プロの掃除家はどれぐらいのスピードで片付けができるのか?
プロの掃除の仕方・コツ【拭き掃除と洗剤の使い方】
まず、掃除の仕方はどのようにすべきか?
プロが実践している例をいくつか挙げていきます。
掃除のプロ、新津春子さん

掃除のプロ・新津春子さんを知らない方のために、簡単にご紹介します。
新津春子さんは、羽田空港の清掃員として長年働き、全国ビルクリーニング技能競技会で、最年少優勝(当時27歳)を果たした方です。
何よりも、世界一綺麗な空港に選ばれた羽田空港を支えた「カリスマ清掃員」として有名です。
新津さん曰く、掃除で大事なのは「思う心」だそうです。
新津春子さんは「どこから」より「動線を見る」
そんな新津さんは「拭き掃除」が日課、拭き掃除にはある「コツ」があるそうです。
どのようにしているかと言うと、
たとえば、ドアノブだったり、頻繁に歩く廊下や階段など。
「家族がどのように動くか、どこに座るのか、何を触っているのか」
を把握すれば、コンパクトに掃除を済ませることができるそうです。
またこの時、洗剤は使わず、乾拭きもしません。洗う・絞るが面倒なら、使い捨てのウェットタオルでも良いそうです。
とにかく、よく触れる・通るといった汚れやすい動線を、サッと拭くことがポイントのようです。
汚れ・ニオイを分析して除去する

新津さん曰く、洗剤を使う場合は、
これが秘訣とのこと。
汚れやニオイには、「酸性・中性・アルカリ性」という液性の違いがあります。
pH7を中性として、7より数字が小さければ酸性、大きければアルカリ性。さらに数字が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強くなります。
水溶液が「酸性・中性・アルカリ性」のどれに当たるか、弱い・強いの度合いを示す数値(0から14まで)のこと。
そして汚れにも、それぞれ傾向があります。
・アルカリ性の汚れ:トイレ・バスルームのニオイ、下水臭、水あか、石けんカス、尿・尿石、カルキなど
そこで、酸性の汚れにはアルカリ性、アルカリ性の汚れには酸性のものを使います。
これは、反対の性質を利用して中和し、汚れやニオイを落としやすくするという考え方です。
つまり、「汚れているから、とりあえず洗剤を使う」のではなく、
「どんな汚れなのか」を見極めて、それに合った方法で落とす。
これが新津さんの掃除の仕方(考え方)です。
プロから学ぶ。掃除の順番・流れ
では、どのような順番で掃除していけばよいのかを解説します。
掃除のプロの一連の流れはこのようになります。
2.奥から手前に進める
3.高いところのホコリを落とす
4.掃除機をかける
5.拭き掃除をする
6.最後に床をチェック
1.まず最初に「物をどかす」

最初にするのは、掃除機をかけることではありません。
掃除の邪魔になるものは別の場所に移す。
このように、床やテーブルなどに置いている物を片付けます。
掃除する場所に物が残っていると、いちいち移動しなければいけません。すると余計に時間がかかります。
なのでまずは、掃除しやすい状態を先につくること。
これが最初の作業です。
2.掃除は「奥から手前」に進める
部屋を掃除するときは、入口付近から始めるのではなく、奥から手前へ進むのがコツです。
たとえば寝室なら、部屋の奥から掃除を始め、最後に出入口付近を終わらせます。
理由は、せっかく掃除した場所を歩き回って汚さないようにするためです。
特に水拭きやワックスがけなど、掃除した後に触れないほうがいい場合、この順番が重要になります。
掃除の進行方向を、
と決めておけば、途中で行ったり来たりする必要もありません。
3. 高いところからホコリを落とす

次に、棚や家具などを掃除します。順番は「上から下」です。
照明、カーテンレール、棚の上など、高い場所からホコリを落としていきます。
上を掃除すれば、ホコリは下へ落ちてきますよね?
反対に、低い場所から先にすると、落ちてきたホコリをもう一度掃除する羽目になり、二度手間になってしまいます。
だからまずは、高いところのホコリを落として、その後掃除機をかけるようにしましょう。
4. 掃除機をかける
高いところのホコリを落としたら、次は掃除機をかけます。ようやく掃除機の登場です。
床に落ちたホコリや髪の毛、目立つゴミを吸い取っていきましょう。
掃除機をかける時のポイントは、
・カーペット、ラグ:縦横と十字方向に
・畳:畳の目に沿って
それぞれこのように動かしましょう。
また掃除機は、引くときにごみを吸い上げるようになっているので、ゴシゴシ押さずに力を抜いてかけましょう。
細かな汚れや手垢などは、このあと拭き掃除で仕上げます。
5.拭き掃除をする

掃除機をかけたら、次は拭き掃除です。
ただ、新津さんがおっしゃるように、すべての汚れを同じ方法で拭かないようにするのがコツです。
テーブルの手垢とキッチンの油汚れでは、汚れの性質が違います。
水だけで落ちるものもあれば、洗剤を使ったほうが落としやすいものもあります。
汚れやニオイを感覚だけで判断せず、汚れの「性質」を見ましょう。
「汚れているから拭く」のではなく、「なにで汚れているのか」考えてから拭くのです。
洗剤を使う時は、いきなり汚れに吹きかけず、素材への影響をチェックします。
「色落ちが怖い…」という方は、中性洗剤からはじめるといいです。
最後に床の周りをチェックする
掃除の仕上げに、床をチェックしましょう。
ここでは床全体を何となく拭くのではなく、普段の掃除では残りやすい部分を見ます。
たとえば、
・壁際
・家具の脚まわり
・巾木(はばき)の周辺
・こびりついた汚れ
などです。

床の中央は、掃除機をかければ比較的きれいになります。
一方で、こうした場所にはホコリや汚れが残りやすいため、最後に目で確認しながら掃除していきます。
ここまで終われば、掃除は終わり。きれいに元通りです。
掃除は場所ではなく、動線から汚れを見ましょう
「今日はリビングを掃除しよう」と場所から考えると、部屋全体を掃除することになります。
でも、実際に汚れる場所は家によって違い、人の動きによって汚れる場所が変わります。
掃除をするときは、
「どこが汚れやすいのか」「何で汚れているのか」
を見ましょう。
あとはここで述べた順番で進めれば綺麗にお掃除が完了です。
さいごに、参考にした新津さんの書籍を置いておきますね。
→ 家庭ごとに異なる汚れを、家族構成や住環境、生活パターンなどから見極めて落とす方法を紹介した一冊です。
→ 毎日触る場所をこまめに拭く「ちょこちょこ掃除」や、疲れにくい拭き方など、無理なく続けられる掃除の方法を紹介しています。